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医療従事者向け新システム、harmoワクチンケア for healthcare workerでワクチン接種記録・抗体価管理を効率化

 現在シミックホールディングス株式会社CCOLabでは、医療従事者のためのワクチン接種記録・抗体価管理システム「harmoワクチンケアfor healthcare worker(以下、HWシステム)」を開発中です。
 CCO lab.でHWシステムのPL(プロジェクトリーダー)を担当している北原 沙也加さんに、システムについての詳細や開発の経緯などを伺いました。
 
———まずどんな背景でHWシステムを作られたのでしょうか?

 医療系学生および医療従事者は、感染症対策として麻疹・風疹などのワクチン接種記録や抗体価記録を実習施設および医療機関に提出することが求められています。
 しかし、これまで多くの医療系教育機関や医療機関で紙や複数のシステムを使用した手作業による管理をしており、接種記録の保管方法や慢性的な人手不足などの課題がありました。
 このことからワクチン接種記録や抗体価記録を統合管理するシステムが必要であると考え、HWシステムの開発に着手したという経緯があります。



———HWシステムとはどんなシステムでしょうか?

 HWシステムは、主に医療系学生および医療従事者が利用する「ユーザーアプリ」と、医療系教育機関または医療機関が利用する「ユーザー管理ツール」から構成されています。
※ユーザーアプリはPHR(Personal Health Record)として既にリリース済みのアプリ
 
ユーザーアプリには主に2つの機能があります。



①    ワクチン接種記録の登録
②    母子手帳写真の登録
※②の機能は、ユーザー管理ツールと連携した場合のみ利用できる機能



ユーザー管理ツールには主に3つの機能があります。



①  ワクチン接種記録・抗体価情報の閲覧
 ユーザー管理ツールにCSV形式で抗体価情報をアップロードすることにより、ユーザーアプリから登録した接種記録や母子手帳写真と組み合わせて閲覧することができるようになります。必要に応じて接種証明書も発行することができます。
②  ガイドラインに沿った追加接種の提案
 ①の情報から、医療従事者のためのガイドラインに沿って追加接種が必要なワクチンを自動で表示します。
③  チャット機能
 チャット機能を使って、簡単にユーザーアプリと連絡を取ることができます。学内や院内でのワクチン接種に関する質問や相談にもスムーズに対応することができます。




———現在、星薬科大学と共同研究を行い、システムを試験的に運用しているそうですが、実際にHWシステムを利用された学生さんからはどのような声がありましたか。

 星薬科大学の先生方にもご助言をいただきながらα版アプリを開発し、現在は約250名の学生さんに試験的に利用していただいております。
 大学からは、ワクチン接種記録と抗体価記録の一元管理に加え、特にチャット機能が評価されています。学生さんが必要な情報を入力できていない場合でも、アプリを通じて簡単に連絡を取ることができる点が好評です。
 また、学生さんからは、下記のようなコメントがありました。



———素敵な声をいただいていますね。HWシステムの開発にかける想いを教えてください。
 まずはこの仕組みを通して、医療系教育機関や医療機関にとって煩雑な作業であった接種記録・抗体価の管理を効率化することができれば良いと考えています。
 そして、将来的にデータが蓄積されれば、今まで知られていないようなワクチン接種と抗体価の長期的な関係についての解析などにもデータが活用できればと考えています。
 


 また、医療系学生や医療従事者にとっては、これまで母子手帳を確認しなければ把握できなかった接種記録を、スマートフォンで手軽に確認できるようになります。
 さらに、ユーザー向けアプリには、ワクチン項目ごとにワクチンの効果や副反応などについて説明したページがあり、これまでは「なんとなく接種記録や母子手帳の写真を提出していた」という状況から、ワクチンに対する理解が深まることを期待しています。




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