2025年11月8日（土）～9日（日）に京都市勧業館みやこめっせで開催された「第20回医療の質・安全学会学術集会」において、弊社 企画営業部 新規企画チームの小太刀 菜月がパネルディスカッション５「ケアの移行期でのサステナブルな薬剤確認」に座長および演者として登壇しました。
パネルディスカッションの概要
日時：2025年11月8日（土）10:40～12:10
会場：京都市勧業館みやこめっせ 第3会場
座長：山本 崇 先生（大阪赤十字病院 薬剤部）
小太刀 菜月（harmo株式会社 企画営業部 新規企画チーム）
登壇者と発表内容
1． 演題：WHOの挑戦を現場で実装する：麻酔科医が語る薬剤安全インフラの再構築
演者：加藤 果林 先生
（京都大学医学部附属病院 医療安全管理部）
2． 演題：退院時の薬剤情報不足を克服する薬局薬剤師の工夫と多職種連携における
アナログ・デジタルツールの活用事例
演者：日野 優生 先生
（りおん薬局 新座志木店）
3． 演題：医療情報連携強化に向けたPHRの活用と今後の課題
～医療現場の声を反映した電子版お薬手帳の展望～
演者：小太刀 菜月
（harmo株式会社 企画営業部 新規企画チーム）
4． 演題：入退院時における薬剤確認業務DX化の試み
演者：山本 崇 先生
（大阪赤十字病院 薬剤部）
パネルディスカッションの内容・様子
パネルディスカッションでは、麻酔科医、在宅医療を担う薬局薬剤師、システムベンダー、病院薬剤師といったそれぞれの立場から、「ケアの移行期でのサステナブルな薬剤確認」をテーマに、現在のケアの移行期における薬剤確認の課題や各演者の取り組みを発表しました。総合討論では、電子版お薬手帳を簡易に閲覧する仕組みのデモンストレーションを実施し、会場から活発な質疑応答が行われました。
各演者の発表では、まず加藤先生から麻酔科の立場として、WHOのメドレク（メディケーション・リコンシリエーション）のご解説とヒヤリハットを踏まえた今後の在り方についてご提言をいただきました。続いて日野先生からは、薬局薬剤師の立場より、退院時から在宅への導入における情報不足をアナログツールもしくはデジタルツールを活用した事例のご紹介いただき、各メリットとデメリットを考察し、活用の可能性をご教示いただきました。その後、弊社の小太刀からは、医療DXにおける電子版お薬手帳の役割と医療機関で活用しやすくするために開発した機能（休薬検索機能※１やダイレクト・オフライン転送※２等）の事例について紹介しました。最後に、山本先生からは、病院薬剤師として感じる課題に対して、ご自身で開発された休薬薬剤の確認システムのご紹介と今後求められる姿勢について提言いただきました。
弊社小太刀の発表
総合討論では、登壇した先生方にもご協力いただきharmoシステムのデモンストレーションを行いました。聴講された先生方からは、「デモンストレーションがあったため、イメージがしやすく分かりやすかった」などのご感想もいただきました。
デモンストレーションの様子
質疑応答の時間では、会場からも多くのご質問が寄せられ、課題に対する考え方やデジタルツールを取り入れていくための姿勢など、多岐にわたるご質問をいただきました。パネルディスカッション終了後も直接ご質問に来てくださる先生もおり、本パネルディスカッションへの関心の高さがうかがえました。
質疑応答の様子
また、パネルディスカッション終了後には、本学術集会の大会長である松村由美教授（京都大学医学部附属病院 医療安全管理部 部長）がいらっしゃり、写真撮影をさせていただきました。
大会長の松村教授との記念撮影
最後に
本パネルディスカッションでは、聴講された皆様と共に現状の課題を認識し、実際の取り組みに活用できるような事例を紹介することで、医療の質と安全の向上にむけた新たな気づきや行動のきっかけとしたいという想いで、各演者が発表を行いました。サステナブルな医療を次世代に繋げていくため、デジタル活用の重要性はますます高まっています。今回のパネルディスカッションが、新たな取り組みの契機となれば幸いです。
※１ 休薬検索機能について
「harmoおくすり手帳」の閲覧システム内に登録した薬剤リストと電子版お薬手帳の情報を照合し、harmoシステムにて医療従事者が確認しやすい形で表示する検索機能です。
※２ ダイレクト・オフライン転送について
電子版お薬手帳の薬剤情報を手入力不要でharmoシステム（外部端末）からカルテの患者画面に直接転送できる機能です。詳しくはプレスリリースをご覧ください。
https://www.harmo.biz/news/egj2/