2023年10月2日(月)にシミックホールディングスのグループ会社であるノックオンザドア株式会社が展開する「nanacara薬局」が開局しました。harmoおくすり手帳もnanacara薬局に導入し、今後大阪府でもharmoの展開を進める予定です。
■nanacara薬局とは
ノックオンザドア株式会社はてんかん患者・ご家族向け発作記録アプリ「nanacara」と遠隔診療システム「nana-medi＜ナナメディ＞」を開発・運営しています。
その中でこの度、開局したnanacara薬局では「てんかん」の患者・ご家族に寄り添う薬剤師がいる薬局です。
■nanacara薬局にharmoおくすり手帳を導入
将来的に電子お薬手帳サービス「harmoおくすり手帳」と、てんかん発作記録アプリ「nanacara」は連携を進める予定です。今回は最初の一歩として、開局したnanacara薬局にharmoおくすり手帳の薬局向けのシステムを導入しました。これにより、harmoを利用しているユーザー様は、nanacara薬局で情報開示が簡易になり、より利便性が高く、薬の管理をすることができます。
「harmoおくすり手帳」では、患者・ご家族に寄り添い、患者の声を集めることを大切にしています。治験のサービスを展開しているシミックグループが親会社ということもあり、「この薬のここが飲みづらい」など、患者・ご家族から頂いた貴重な意見をもとに、製薬会社等にフィードバックできる可能性があります。今回は、てんかんの患者・ご家族に寄り添ったサービスを展開しているnanacaraと連携することで、少しでもてんかん患者・ご家族のお薬についての困りごとをサポートできる一助になれるよう精進してまいります。
■nanacara薬局 開局インタビュー
nanacara薬局は、ノックオンザドア株式会社ファーマシー事業部の中田紘史部長が中心となって開局いたしました。nanacara薬局にかける想いをインタビューしました。
―――――どのような薬局を目指していますか？
てんかんの患者・ご家族だけでなく、地域にお住まいの方たちにも幅広くご来局いただき、相互理解のための場としてご活用いただきたいですね。
その交流がスムースに行われるための様々な取り組みも行っていく予定です。
ただ薬を受け取る場所ではなく、皆が新たな知見を得ることができる、そんな薬局にしていきたいですね。
――――設計のこだわりポイントを教えてください。
こだわったポイントはいくつかあります。
・車椅子でも通りやすい広々とした空間
入口は、車椅子でも通りやすいようにスロープにしました。通常の薬局では椅子が多くて、通路も狭いと感じます。これでは、例えば杖をついているご高齢の方がいらっしゃった際は、車椅子に引っ掛かってしまうかもしれません。そのため、通路は広めに設計しつつ、椅子を極力減らして、車椅子をご利用の方も一緒にお薬の説明を受けていただけるようにしました。
・どなたでも利用しやすいお手洗い
車椅子を利用されている方やそのご家族からは、お手洗いに困っているという声をよく聞いており、今回の設計でこだわったポイントの一つでもあります。
病院などの公共施設や大型の商業施設では、車椅子でのご利用を前提とした設備となっているところも多いのですが、それ以外では中々対応が難しいというのが現状です。
調剤にはお時間が掛かることもありますので、待ち時間のお手洗いでご心配なくお過ごしいただくためにも、当薬局では大人用介護ベッドも備え付けたお手洗いにしました。
――――harmoおくすり手帳のシステムを導入し、今後harmoへ期待することを教えてください
harmoおくすり手帳サービスを中心とした、地域医療介護の連携システムの構築に期待しています。当薬局では、生活背景も鑑みたサポートをしていく方針のため、医療と介護だけでなく救急についても垣根なく患者情報の連携がなされていることが望ましい環境であると考えています。そのため、オンライン資格確認とは別の切り口、例えばPHRも包含して上記を進めていただけると嬉しいですね。
必要な情報が、適切なタイミング / 粒度で、漏れなく共有されることで、より安心 / 安全な社会が実現されると思います。そのキーに成り得るポテンシャルを、harmoお薬手帳は秘めていると感じています。
――――最後に伝えたいことはありますか。
nanacara薬局は、地域に根差し拓かれた薬局であるのは勿論のこと、その上でてんかんの患者・ご家族に寄り添いたいと願っている薬局です。お薬の相談だけでなく、生活や日常のお困りごとについても、共に解決していくことができるような場所を目指しています。
そんな場所を、ご利用いただける多くの方々と作っていければと思っておりますので、これからのnanacara薬局に、どうぞご期待くださいませ。