2025年11月1日~2日に札幌コンベンションセンターにて開催された「第19回日本薬局学会学術総会」にて、弊社企画営業統括部 統括部長 島田 昌典がシンポジウム1「いまさら聞けない!医薬品情報の収集・提供」に登壇しました。
シンポジウム概要
日時:2025年11月1日(土)14:10~15:40
会場:札幌コンベンションセンター 第1会場(1階特別会議場)
座長:太田 美紀 先生(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 安全性情報・企画管理部 部長)
中村 敏明 先生(大阪医科薬科大学 薬学部 臨床薬学教育研究センター 教授)
登壇者と発表内容
1.演題:患者に届く医薬品情報とは何か~PMDAが望む医薬品情報提供とその先~
演者:生田 学登 先生
(独立行政法人医薬品医療機器総合機構 安全性情報・企画管理部 調査専門員)
2.演題:製薬業界より~「いかに活用してほしい?」各種資材に込めた思い~
演者:篠田 好果 先生
(日本製薬工業協会 医薬品評価委員会PV部会TF1 拡大幹事/
ノバルティス ファーマ株式会社 開発本部 ペイシェントセーフティ)
3.演題:薬剤師に必要な情報収集とその活用 ~情報の洪水に溺れないためには~
演者:下平 秀夫 先生
(株式会社ファーミック 富士見台調剤薬局 薬局長・専務取締役)
4.演題:薬局におけるPHR(お薬手帳)の活用 ~薬剤師および患者がともに活用できる情報とは~
演者:島田 昌典
(harmo株式会社 企画営業統括部 統括部長・薬剤師)
シンポジウムの内容・様子
シンポジウムでは、行政・製薬企業・薬局・システムベンダーの立場から医薬品情報の収集・提供をテーマにとして講演をし、パネルディスカッションでは会場アンケートを元にこれからの医薬品情報の活用や情報提供のあり方に関して、活発な意見交換が行われました。
PMDAの生田先生からは、患者向け医薬品ガイドの紹介や電子情報連携の仕組みについてご発表いただきました。日本製薬工業協会の立場で篠田先生からは、RMP(リスクマネジメントプラン)に基づく資材の紹介や患者さんの声を活かして作成した資材の事例や、より患者さんへ情報を届けやすくする工夫についてご説明いただきました。薬局薬剤師の立場では、下平先生より現場におけるRMPの活用やその重要性や、更には同種同効の薬剤でも企業ごとに資材の情報に差があること、海外での医薬品情報サイトの紹介など医薬品情報の収集全体にわたり、ご提言をされました。

そして、弊社harmo株式会社の島田からは、医療DXにおける電子版お薬手用の役割や電子版お薬手帳(PHR)の具体的な活用事例や現状の課題、そして課題を解決するための電子版お薬手帳(PHR)を医療機関で活用するための事例(ダイレクト・オフライン転送)をご紹介しました。
また、パネルディスカッションでは各演者が現状の課題をそれぞれの立場でコメントをするのみならず、聴講者参加型のシンポジウムとして、RMPへの理解や活用、更には将来にむけたデジタルへの期待についてリアルタイムでのアンケートを実施しました。アンケートには、会場参加者を含め総勢112名が回答をし、アンケート結果をもとに各演者から今後に向けた提言や意見交換が行われました。

アンケート結果をもとに、各演者並びに会場参加者が一眼となって患者さんへの情報提供の未来像を検討しました。
今後の展望
本シンポジウムは、産官学と薬局、さらには会場とWeb参加の先生方と皆で考え意見交換をする非常に有意義なシンポジウムとなり、また、それぞれの立場で患者資材や医薬品情報の重要性を改めて認識する場となりました。現状では、情報連携としてデジタルの活用が少なく、簡単に便利に活用する仕組みに一定の課題があるものの、今後もデジタル化が欠かせないことが本シンポジウムでは提言されました。
harmo株式会社は今後も医療機関、薬局、患者さんは勿論のこと、産官学とも連携をし、医療情報に関する課題に向き合いながら、医療現場での適切なPHRの活用を目指して参ります。
