患者様へのharmo(ハルモ)のご説明

先生の薬局は導入から日は浅いですが、全局合わせて2,000名ほどが登録されています。短期間で多くの患者様が登録されているのは、何か秘訣がありますか。

まず「グリーンメディックは、何を目的にharmo(ハルモ)を使うのか?」という話になります。単なる「電子お薬手帳」と考えると、欲しい方が持つだけのものにしかなりません。でも「医療インフラ」と考えると、紙のお薬手帳の代わりではない。今はお薬手帳の機能だけですが、私はこの次を見ていますから、何かあった時にharmo(ハルモ)を持っていることで、うちとして何かできるかもしれない。まずはその土台を作らないと、何にもならない。そこで患者様におすすめする時に、「薬局カード」というキーワードを作りました。診察券があるように薬局カードがある。このキーワードは結構みなさんスムーズに理解してくれました。ご説明すれば、ほとんどの方が登録されます。

ご高齢の方には、どうご説明をされるのですか。

ご高齢の方は、スマートフォンをお持ちでない方が多いので、「エマージェンシー(緊急)カード」という言い方をしています。「エマージェンシーカードとして持っていると、役に立ちます」と言うと、ご高齢の患者様にも持っていただけます。私は東日本大震災の際、災害医療チームの一員として、現地で活動しました。あの時、お薬手帳がなければ本当に何もできないと思いました。いかんせん、緊急時のお薬手帳の持参率はとても低い。やはりカード型は圧倒的に便利です。財布は緊急時にもほとんどの方が持っていましたから、携帯してもらいやすい。スマホでも…と思いますが、結局通電しないと使えません。

どのタイミングで患者様へお声をかけるのですか。

私は投薬時が多いですね。もしくはちょっと時間がかかって、待っていらっしゃる時。全員にお声をかける感じです。いろいろなお声のかけ方がありますが、キーワードは先ほど言った「薬局カード」です。「うちのカードができたので、こういうサービスですから、よろしかったら入ってみませんか」と。それと非常に効いているのは、豊中市で約70%の薬局が導入していることです。「他でもやっているんだ」と安心材料になっています。

カードを発行するのに時間はかかりませんか。

私はかからないですね。タブレット画面で確認して、見ながらできるのがいいです。

患者様の反応はどうですか。

とてもいいです。患者様ご自身も必要だと理解され、インフラになっている感じです。当たり前のようにカードをタッチしていただきたいと思っていますし、すでにカードをタッチした際に流れる音が、薬局の中で鳴り続けています。

harmo(ハルモ)導入によって満足されている点

何に一番満足されていますか。

患者様がみんな、harmo(ハルモ)カードを持参されていることです。紙のお薬手帳の時より圧倒的に多くなりました。harmo(ハルモ)そのものの素晴らしい点を挙げれば、先ほどのようなミクロの話が並びますが、私が現時点で満足している点は、多くの患者様に入っていただいて、インフラになっていること自体ですね。でもこれがゴールではなく、スタート地点だと思っています。私の理想形は医者も薬剤師もみんながharmo(ハルモ)を使いこなして、便利になることです。そう考えれば、広まっていること自体がメリットになります。薬薬連携も含め、すべての職種の方が使えるインフラになりえることがharmo(ハルモ)の価値です。

導入によって、業務を効率化できた部分はありますか。

カードをタッチした瞬間、タブレットに患者様の履歴がすぐ表示されるので、患者様への対応がスムーズになりました。薬からだいたいの病名がわかりますから、まずどんな患者様かを知ることができます。すべての患者様を覚えているわけではないので、それだけでも動きが全然違います。どれだけの処方か、症状が軽いのか重いのかがわかると、たとえば急ぎなのかどうなのか、お声がけすべきかが判断できます。レセコンに入力をしている間に所見がわかります。良くなったのか悪くなったのか。薬歴を作成する前にわかるのは、劇的にいい変化です。調剤室で常にタブレットを確認する習慣がつきました。

目指す薬剤師の姿とは?

今後どんな役割をもって、薬剤師の先生が貢献していくべきとお考えですか。

私の個人的な考えですが、これからの薬剤師の役割は、「トリアージ」ではないかと思います。医療トリアージ。何か症状があった時にどこに行くべきか、入り口で患者様の相談を受け、アドバイスしてあげる。そのためにうちでは、検査キットや簡易血液検査を備えています。炎症反応もとります。ウイルス性か細菌性かがわかれば、医者にかかるべきかどうかわかります。「とりあえず病院に行く」ということをしていると、医療費はどんどん膨らみ、適性化につながりません。また、社会的にもセルフコントロールすることを推奨していますから、時代の流れにも合っていると思います。

医師の前後に薬剤師が関わるイメージですね。

そうです。もう1つ大切なことは病気にならないように、健康な状態でいるためのサポートすることです。そのために、まず患者様ご自身が自分の身体を知ることが大事です。情報開示の役割は大きいと思います。私は患者様が良くなるために、情報を共有化するべきだと思います。そのためのインフラにharmo(ハルモ)のシステムを活用していきたいと考えています。

豊中市薬剤師会のほうでは、今後どんな展開を計画されていますか。

まずはharmo(ハルモ)を使って、豊中の薬局の情報インフラを構築したいと思います。あとは「虹ねっと」を成功させたいですね。医師会や行政にも、サポートを仰いでいきます。また、災害時の拠点作りも計画しています。豊中市には伊丹空港があり、国交省が改築を決定しました。そこを災害時の拠点として、医薬品も提携できないかと今動いています。

国内の薬局では初導入の「自動バイアル払出機」。薬の名前や飲み方など、すべての情報がボトルに書いてあり、わかりやすいのが特長。患者様に選択肢の一つとして提供しています。