今後への期待と課題

薬剤師として、harmoをどう評価されていますか。

村杉先生 機能の作り込みが細やかで、高い技術力を感じます。とても評価しています。あと、使いやすさ。見た目で操作が分かります。やはりアプリケーションはそうでないと。患者様も私が説明する前に、ご自分で感覚的に操作されています。機材が届いて、その日のうちにカードを発行でき、患者様に使っていただけるのも、我々にはありがたいですね。

harmoにどんなことを期待されていますか。

村杉先生 harmoをまだ導入していない薬局でもらったお薬の情報が閲覧できればいいですね。何かしらの形でカバーできれば。疑義照会のシーンを考えてみますと、病院やクリニックへも導入が進んで、医師のタブレットで見られるようになるといいですね。「今日、そちらに行った○○さんの情報を見てください」と。これからはいろいろな情報を共有する流れになっていきますので、そういう部分への対応も意識が必要だと思います。

薬剤師の先生と医師と患者様が同じ情報を共有することですね。

村杉先生 はい。当たり前のように共有できる状態になるのが理想です。

高齢の患者様にはどんな活用ができるとよいでしょうか。

村杉先生 地域包括ケア、在宅の現場で活用できればいいですね。今後、在宅の現場で患者様のいろいろな情報が出てくるでしょうから、それを共有できればいいと思います。他にも、救命救急士の方にharmoのお話をしたら、「いいね」ととても評価していました。救命現場では、情報が不十分な中で処置をしなければならない局面があるので、救急車の中で信頼ある情報を確認できると、時代が変わるなという話をされていました。harmoを介して服薬情報が集約されれば、職種を超えた連携につながります。我々薬局がその中心を担うことができればいいですね。今後はサービスをより発展させていくために、「こういう機能を入れてください」と提案できるくらい利用者数を増やしていくことが目標です。最終的に口コミで広がって、「私もharmoカードを作って」と言ってくれるように。患者様の声を吸い上げる役目が我々にはあると思っています。

harmoでお薬手帳の活用が変わりそうですね。

村杉先生 滋賀県薬剤師会として議論を重ねてきたのが「どういうコンセプトで電子お薬手帳を考えるか」ということです。ご自身のお薬の情報を患者様が持ち歩く、そして必要なシーンで実際に活用してもらう「自立参加型」というあり方。患者様が自分の健康や医療に対して積極的に関与していくことが、新たな価値になるのではないか、それを電子お薬手帳で検証しましょうというのが滋賀県薬剤師会としての取り組みです。これができるのはharmoしかないと思います。先程も言ったデータの「信頼性」や「安全性」があるからです。今後、実際にharmoカードを利用する患者様を何か月か調査をして、どういう風に変わったか、どれくらいの頻度で自分の情報を見たか等をヒアリングしようと思っています。

今後、滋賀県でharmoが広がっていくわけですね。

村杉先生 これからが勝負だと思います。ここも、あそこもと、いくつもの地域でharmoが広がると、滋賀県の住民の意識も変わると思います。県庁の方からも、県民の皆さんが実際に信頼できる情報を携帯することに期待されています。

まだ導入されていない薬局様にお伝えするとすれば、どんな話をされますか?

村杉先生 始めるなら今しかない(笑)。何かが規定されてから始めるのは大変です。まずは導入してみて、1日1人でもいい、3日に1人でもいいから説明することから始めてはどうでしょう。そのうち、カードを持って来る人が増えてくるかもしれません。我々薬剤師は患者様の信頼できる情報が欲しいわけです。自分たちで情報を取れないなら、他人まかせではなく、取れるように努力をしないといけない。信頼できる情報は、薬剤師側の価値になります。