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メディア2015/3/11

災害時のお薬手帳の意義について
~東日本大震災時の支援活動に学ぶ

(今回の記事は、川崎市薬剤師会の会報誌に掲載された内容を転載しております。)

「もう、これで風邪をひいてもいいんだね」との言葉に
避難者の医療、医薬品への切実な思いが胸に迫りました。

災害時における電子お薬手帳harmo(ハルモ)の活用について

伊藤:多くの方が携帯電話は持って避難されていました。電子化で携帯に薬の情報が入っていれば、有事のとき役立つでしょう。あと財布も持っていることが多いので、カード型なら財布に入れておけます。どちらかを持っていることで、その人の情報を読み取れる可能性が高まります。

金子:とくにメンタルやてんかんの方は、薬の量が多くても少なくてもだめで、薬がちょっと変わっても、発作が起こることもあります。今まで飲んでいる薬と、同じ成分で同じ量を飲まないといけないのです。データがあれば、正しい薬を正しい量、処方することができます。

Q データを失うケースはどんなときですか。

金子:病院も薬局も被災者なので、避難します。するといくら電話をしても、通じません。「あそこの病院に記録がある」と言っても、その病院が津波で流されていては調べようもありません。データは別のところに保管しないといけないと思います。

嶋:データはクラウド上にあることが大事。つまり再現性が不可欠ということです。電子化といっても自分のスマホにだけ入っている場合は、スマホがダメになったら情報も消えてしまいます。

伊藤:震災で携帯が通じない中、インターネットは通じていて、情報の交換をフェイスブックでしていたという話を聞きました。インターネットが通じているということは、クラウドサーバーの情報にもつながるということ。被災地でもカードリーダーなり携帯なりがあれば、有用なシステムになると思います。

Q 他にどんな機能が役に立つと思いますか。

嶋:震災当時、お薬手帳に書かれているのは医薬品名だけでした。被災地に行って驚いたのは、ジェネリックを飲んでいる方が結構多いことでした。ドクターはジェネリックをご存じないことが多く、「これは何の薬?」と我々に聞いてこられました。今回被災地のチーム医療で我々薬剤師が担っていた役割に、ドクターが医薬品名だけでは何の薬かわからないため、助言するということがありました。今はお薬手帳に成分名まで書けるようになり、わかりやすくなりました。harmo(ハルモ)であれば、そういう情報もすべて入ります。どういう薬かがはっきりわかります。

Q 電子お薬手帳harmo(ハルモ)のメリットは、災害時と平時で変わるでしょうか。

伊藤:元々電子お薬手帳の事業は、震災が理由で始まったわけではありません。日常で「お薬手帳が電子化したら、どんなメリットがあるか」というところから始まりました。震災は通過点のひとつ。震災が起き、クラウドにデータが残っていると便利ですが、有事は一瞬。やがて日常に戻ります。日常と有事、いつでも使えることが目指すべき姿だと思っています。

Q 電子お薬手帳harmo(ハルモ)の可能性について、どう感じておられますか。

嶋:電子化のメリットは携帯性にあります。現実に薬局に紙のお薬手帳を持って来る方は50%くらい。カードならもっと増えるはずです。「一人の患者さんの薬の情報は、一つの薬局で管理しましょう」と言っていますが、現実にはいろいろな薬局に行かれます。カード式で、一人の患者さんのデータを、近隣のすべての薬局が共有できることが理想。これが一番大事なことです。だから我々はharmo(ハルモ)を採用しました。できるだけharmo(ハルモ)の機械を置いていただき、一人ひとりの患者さんを地域で守りたいと強く思っています。

伊藤:harmo(ハルモ)を推進していくなかで大きく変わったのは、お薬手帳を持っていない現役世代の方に持っていただくきっかけができたことです。今まで乳幼児と高齢者のほとんどは持っておられましたが、現役世代には持っていただけていなかった。みんないつでも元気なわけではない。でもいざというときにお薬手帳があれば、安全性がより多く担保できます。紙だけなら「いいよ、面倒臭いから」となってしまうところ、電子化という別の選択肢ができて「これなら便利そう、持ってみようか」という方が増えました。使ってみて便利さを実感されると、さらに普及率が上がり、災害時にも担保できる可能性が上がると思います。

金子:実際に震災支援活動をしてみて、お薬手帳の有用性は身にしみてわかりました。本当に助かります。ぜひ国民全員に持ってほしいと思います。ただ紙媒体と電子媒体とでは情報量が圧倒的に違います。単なるカード1枚でもデータとしては莫大な量。harmo(ハルモ)なら使いやすいし、より詳細なデータが得られます。

Q 医療関係者にとって、メリットがあるということですね。

金子:というより、患者さんもみんなです。患者さん自身はメリットを感じていないかもしれませんが、持っていることで、たとえば飲み合わせが悪いとか副作用のことも未然に防げるのです。自分の身を守るという点では、お薬手帳はとても有益なツールです。

Q それが患者さんに伝わっていると思いますか。

金子:なかなか伝わっていないですね。

伊藤:飛行機を安全に飛ばすために、何十人もの人が裏で整備をしていることを、乗客は知らないと思います。それと同じで、医療を安全に受けるために、裏で我々が汗水流していることを全部理解してもらう必要はない。汗水流しているからこそ、安全に使えていることでいいと思っています。ただ、安全を提供するために、電子お薬手帳というツールがある、そのことを知ってもらうのは重要だと思います。

Q お薬手帳に対する思いや考え方に変わった点はありますか。

嶋:我々も、国も変わりました。お薬手帳の有用性が経験として認知され、みんなに持ってもらおうという動きになりました。必要性が大きいことをもっと市民の方にも訴えていきたいと思います。

伊藤理事
伊藤理事

























































































伊藤理事

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