2016.03.03

地域包括ケアシステムにおける“かかりつけ薬局”の
役割と2016年度 診療報酬改定の内容

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2016年2月10日に、中央社会保険医療協議会(中医協)によって、2016年度の診療報酬改定案がまとめられました。その中においては、地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化と連携が大きな方針と示され、特に調剤報酬においては「かかりつけ薬剤師・薬局」の役割を重視した内容となっているのが特徴です。
2016年度の診療報酬改定案の詳細と押さえておくべき重要なポイントを、厚生政策情報を配信しているメディキャスト株式会社による分析レポートをもとに、お伝えいたします。

メディキャスト株式会社による分析レポート

■ 地域包括ケアシステムにおける“かかりつけ薬局”の役割とは

2015年10月23日に厚労省から出された「患者のための薬局ビジョン」は、「医薬分業の原点に立ち返り、現在の薬局を患者本位の“かかりつけ薬局”に再編する」ことを目的として策定されました。
ビジョンでは、地域包括ケアシステムの一翼を担い、薬に関して、いつでも気軽に相談できる“かかりつけ薬剤師”がいることが重要と指摘されています。かかりつけ薬剤師が役割を発揮する“かかりつけ薬局”が組織体として業務管理(勤務体制、薬剤師育成、連携体制)し、相談スペースなど構造設備を確保する。さらに、“かかりつけ薬剤師・薬局”に必要な機能として、次の3点が示されています。

  • ① 服薬情報の一元的・継続的把握
    • 患者がかかっている全ての医療機関や服用薬を一元的・継続的に把握し、薬学的管理・指導、薬歴の記録を実施
    • 患者に複数のお薬手帳が発行されている場合、一冊化・集約化に努める
  • ② 24時間対応・在宅対応
    • 開局時間外でも、薬の副作用、飲み間違い、服用のタイミングなどに関して随時、電話相談の対応
    • 夜間・休日も、在宅患者の症状悪化などの場合、調剤を行う機能
    • 残薬管理などのため、在宅対応にも積極的に関与すること(在宅対応は実際に行っていることが重要で、体制整備だけでは不十分)
  • ③ 医療機関等との連携
    • 医師の処方内容をチェックし、必要に応じ処方医に対して疑義照会や処方提案を実施
    • 調剤後も患者の状態を把握して、処方医へのフィードバック・残薬管理・服薬指導をする

また、ビジョンでは、2035年までには薬局の立地(特に、門前薬局)を地域へ移行するとされており、2016年度診療報酬改定において門前から地域への移行が促される結果となっています。

ここがPOINT

“かかりつけ薬剤師・薬局”の機能を支えるharmoシステム

harmoは、医療機関用のタブレット端末を介して患者様の調剤履歴を素早く確認できます。服薬情報の一元的・継続的把握に役立ち、薬局・医療機関で情報共有ができるので、残薬管理などにも役立つと期待されています。

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